車の維持費についての疑問

車の維持費を計算するにはどうすればいい?メンテナンス費用の内容に焦点を当てて解説

車を持っていると維持費がかかります。

維持費には、税金や車検費用のほかメンテナンス費用も含まれており、時として数万円単位の支出が発生することがあります。そのため、できるだけその金額を前もって把握しておきたいものです。

しかし、メンテナンス費用については、いくらかかると事前に把握することが難しいかもしれません。そこで、この記事では車の維持に必要な各種メンテナンスを行う適切なタイミングやその内容、パーツごとの交換費用などを解説していきます。

メンテナンス費用も維持費のうち

メンテナンス費用も維持費のうち
車の維持費について考える場合、年間のメンテナンス費用も含めて計算したほうが、より正確な数字を出せるでしょう。

細々したメンテナンス費用は1回ごとの支出額は少なくても、年間で計算すると相応の金額になることが多いです。

ここでは、こうした車のメンテナンスの重要性や道路交通法との関係、自分でメンテナンスを行う場合のチェック項目や項目ごとの費用などを説明します。

車の維持費を正確に算出して、急な出費で慌てることのないようにしましょう。

メンテナンスの必要性と費用

メンテナンスの必要性と費用
車のメンテナンスはコストがかかるので、面倒に感じる方もいるかもしれません。

しかし、車を長持ちさせるにはメンテナンスは必須です。また、整備を怠ると道路交通法に基づき処罰される項目もあるので、注意が必要です。

メンテナンスの必要性①安全面

車のメンテナンスが必要な理由は安全に走行するためです。車も消耗品なので、メンテナンスを怠れば経年劣化による故障や不具合が発生し、走行中の事故につながることがあります。

そのため、車はパーツや消耗品の定期的な交換が欠かせません。できれば、車の持ち主が自分で日常的にメンテナンスを行うようにしましょう。

車の安全性を保つには、年単位で行われる法定点検だけでは不十分とされており、状況に応じて修理・交換費用がかかります。こうした修理・交換費用は毎回の金額がさほど高額でなくとも、何回も行えばそれ相応の金額になります。

特に不具合が起こりやすい中古車などは、こうした費用がかさみやすいので覚えておきましょう。

車の安全性に関わる消耗品で、代表的なのはエンジンオイルとエレメントです。いずれも数カ月に1回、数千円程度で交換しなければならないものですが、これを怠るとエンジンが故障し、修理・交換費用が10万円を超えることもあります。

メンテナンスの必要性②ペナルティ

ドライバーが特に問題なく車を運転していても、不具合の内容によってはペナルティが課されることがあります。道路交通法では「整備不良」の車の運転を禁止しており、違反すると刑事罰を受けることになります。

道路交通法上の「整備不良」は2種類に大別できます。

1つは灯火類です。ヘッドライト、バックライト、ウインカーにナンバー灯など、ドライバー自身はなかなか気付きにくい箇所となり、適切に点灯しないと整備不良と見なされます。

もう1つは制御装置(ブレーキ)です。ブレーキパッドの摩耗が基準以上に達していたり、タイヤの溝が同じく基準以上に摩耗していたりすることが原因で事故を起こすと、やはり整備不良と判断されます。

灯火類の整備不良は車種により5,000円~9,000円の反則金、違反点数は1点となっています。制御装置(ブレーキ)の整備不良はさらに厳しく、車種により反則金6,000円~12,000円、違反点数は2点となっています。

メンテナンスをこまめに行うメリット

車のメンテナンスをこまめに行うのは面倒に感じるかもしれませんが、3つの大きなメリットがあります。

1つ目は、車が長持ちするということです。通常、車の寿命は10年~15年というのが一般的ですが、定期的なメンテナンスをして部品の劣化や不具合の芽を小さいうちから摘んでおけば、20年まで寿命を延ばすことも不可能ではありません。

2つ目は、メンテナンスによって車の故障や不具合を未然に防ぎ、事故やトラブルの防止につながることです。

例えば、タイヤは月に1度程度は空気圧チェックをしないと燃費の低下やバーストといったトラブルを起こすことがあります。しかし、こまめにメンテナンスをすれば、事故へとつながることは少なくなるでしょう。

3つ目は、故障や不具合の芽を早めに摘んでおくことで、車検時の費用も抑えることができるということです。車検ではただの検査だけではなく、不具合箇所の修理や部品交換なども行いますので、先にメンテナンスを行っておけば、一度に大きな出費をせずに済むでしょう。

古い車はメンテナンス費用がかかる

中古車や長期間乗った古い車の場合、メンテナンス費用が高くつくことが多いので注意しましょう。

前述した内容からも分かる通り、車は古ければ古いほど部品の経年劣化や摩耗が進んでいることが多いです。これは、新車で購入した段階からこまめにメンテナンスを行っていたとしても同じことです。

車はパーツ全体の組み合わせによって安全に走行できるようにできているので、特定のパーツを交換しても、全体的な経年劣化は避けようがありません。車が古くなればそれだけ劣化や摩耗の範囲も拡大するので、より頻繁なメンテナンスが必要になるでしょう。

例えば、走行距離が10万キロを超えた車はゴム系のパーツ交換が必要ですし、30万キロを超えるとエンジンの修理・交換が必要になることもあります。

また、古い車は燃費も悪くなり、税金も高くなります。定期的にメンテナンスを行って車を長持ちさせても、維持費の面でかえって損をすることもあるので覚えておきましょう。

特にメンテナンスが必要な車

特にメンテナンスが必要な車
ここまでで、車のメンテナンスの必要性や義務、そしてメンテナンスを行うことによるメリットを説明してきました。

ここからは、特にこまやかなメンテナンスが必要になる車のタイプを説明していきます。当てはまる方は注意しましょう。

遠距離を走る車

一般的に、乗用車は走行距離10万キロで寿命が来ると言われています。最近の車は性能も向上しているので13~15万キロまでは十分乗れると言われていますが、走行距離が伸びれば伸びるほど車の劣化が進むことは覚えておきましょう。

そのため、遠距離ドライブする機会が多い車ほど、メンテナンスをこまめに行う必要があります。年間15,000km以上乗る方は、より気をつけましょう。

悪路を走る車

悪路での走行も、車にダメージを与えます。雪道、未舗装の道路、砂利道や砂地、でこぼこ道などを頻繁に通る車は車体への衝撃や異物による下回りへの悪影響があるので、故障や不具合が起きやすくなるでしょう。

走行する道路のうち約3割以上が先に挙げたような悪路である場合は、間違いなく車にとってシビアコンディションだと言えます。ブレーキを頻繁に使用する、上り下りが激しい山道などもこの部類に入るので要注意です。

荷物・乗員が多い車

トラックがいい例ですが、荷物の積載量が多い車は車体への負担も大きいので、定期的なメンテナンスが欠かせません。

例えば、一般車両でも大人数でドライブする機会が多い方も同じで、しっかりした点検整備が必要となります。

車重が重いと走行以外の余分なエネルギーを使うことになるため、エンジンに負荷がかかります。そして、ブレーキの効きや加速が悪くなり、ブレーキパッドやタイヤの消耗が早く進む結果になりますので、注意しましょう。

メンテナンス項目

メンテナンス項目
ここまでで、車のメンテナンスの重要性と特にこまやかなメンテナンスが必要な車のタイプについて説明してきました。

ここからは、自分でもできるメンテナンス項目とパーツごとの費用などを解説していきます。愛車を点検する際の参考にしてみてください。

オイル

エンジンオイルと、オイルフィルターで使われているエレメント(ろ過紙)は、一定の走行距離に達した際(約20,000km)や6カ月おきに交換するようにしましょう。

エンジンオイルには、エンジン内部を洗浄する役割があり、劣化が進むとエンジンの破損につながります。オイルの種類にもよりますが、オイルとフィルターの交換費用は3,000円~10,000円が相場です。

一度交換すると次の交換時期が分かるようにシールを貼ってくれることも多いので、こまめに確認するようにしましょう。

掃除

車の掃除は一般的にはメンテナンスのうちに入りませんが、それに次ぐ役割と効果があります。定期的にボディや内装の掃除を行っていれば異常や不具合にも気付きやすいためです。一緒にタイヤなどのパーツを目視すれば一石二鳥でしょう。

掃除することで、ボディの小さな傷やへこみ、異物の付着などもすぐ気が付くことができます。小さな傷が大きなサビに発展したり、へこみの原因となった衝撃が思いのほかボディにダメージを与えていたりするケースもあるので、要注意です。

洗車

洗車もメンテナンスの一種と言われています。車体に付着した汚れや水垢は放置すると固着し、ボディを傷めることもあるので、大きな汚れがなくても定期的に車を洗うことは大切です。

自分で洗車をする場合は、カーシャンプーやスポンジ、拭き上げ用クロスなどを使うといいでしょう。

また、こうした洗車作業の手間を省くために、ガラスコーティングなどの処理を施しておくのも有効です。コーティングによって、洗車の頻度を減らすことが期待できます。

タイヤ

タイヤのメンテナンスで注意すべき点は、まずタイヤの溝です。溝は道路交通法で「1.6ミリ以上」の深さでなければならないと定められており、これ以下の状態で走行すると摘発される恐れがあります。

見つからなければいいという話ではなく、タイヤの摩耗が進んで溝が浅くなれば、スリップを起こして事故を起こすリスクが高まります。

月に1度は、いわゆるスリップサインの状態を目視で確認するようにしましょう。

次に注意するべき点は、タイヤの空気圧です。もともとタイヤの空気は放っておくと自然に抜けるので、放置すると空気圧が適正値以下になります。空気圧の低下は燃費や乗り心地の悪化、タイヤの摩耗につながるので、定期的なチェックが必要です。

空気圧のチェックは、タイヤ販売店やガソリンスタンドなどでエアゲージを借りて自分で行えます。エアゲージはカー用品店で購入することもできるので、こまめなメンテナンスを心がけて買っておくのもいいでしょう。

ワイパーとウォッシャー液

ワイパーのゴムが劣化した状態だと、運転時に雨水をうまく拭き取れず視界が悪化し、追突事故などを起こす恐れがあります。そのため、1年ごとにゴムを交換するのが理想的です。

また、ワイパーとワンセットで使われるウィンドウォッシャー液も、忘れられがちですが、ひと月に1度は補充して満タンにしましょう。

走行中に泥や汚れがつくとワイパーだけでは落としにくいので、事故防止の観点からもウォッシャー液は必要です。

冷却水

クーラントとも呼ばれる冷却水は、ただの水ではなく、エンジンを冷やすのに欠かせない特殊な液体です。冷却水が劣化するとエンジンを冷やすことができず、高熱を発してオーバーヒートすることがあるので大変危険です。

冷却水は、ついている色によって交換周期が異なります。赤と緑は2年、青とピンクは7~10年といった周期で交換・補充するようにしましょう。

また、冷却水そのもの以外にも、配管の隙間からの水漏れにも注意が必要です。

エアコン

エアコンは車の安全性などには直接影響しませんが、故障するとドライバーの体調不良につながる恐れがあるので、頻繁に使用するシーズンの前には点検するようにしましょう。

特にエアコンフィルターは定期的な交換が必要です。エアコンフィルターは取り込んだ空気のチリや埃を取り除きますが、時間が経つと異物が溜まり、エアコンの効きが悪くなります。

また、カビが発生すれば悪臭の原因にもなるため、できれば毎年交換するのが理想です。

ライト

ライトの状態は意外と自分では気付きにくいものです。しかし、うまく点灯していないと整備不良と見なされ、摘発されることもあります。

交換目安とされる期間を確認し、場合によっては早めに取り替えるようにしましょう。夜間の走行に欠かせないヘッドライトは、ハロゲンランプ、HID、LEDなどの種類ごとに交換時期が異なるので注意が必要です。

特にHIDの交換作業は素人が行うと事故に発展する恐れがあるので、専門知識を持つ業者に依頼しましょう。

メンテナンスは業者に任せる

メンテナンスは業者に任せる
ここまでで、自分でもチェックできるメンテナンス項目をいくつか紹介してきました。

しかし、あまり車について知識がない方は、プロの業者にメンテナンスを任せましょう。その際の考え方について、以下で説明します。

費用はかかるが安心

車のメンテナンスは、場合によっては専門業者に部品の修理・交換を依頼しなければならないこともあります。

また、素人や車に興味関心がない方は、多くの場合、費用を払ってでもプロに任せてしまいたいと考えるかもしれません。実際、費用がかかってもプロの専門業者に依頼したほうが、確実かつ安全です。

車のメンテナンスは、車の販売店や自動車ディーラー、ガソリンスタンドやカー用品店でも受け付けているので、上手に利用しましょう。

車検と法定点検時はメンテナンスが行われる?

車検と法定点検は、原則的にメンテナンスとは無関係です。ただし、実際には車検時には法定点検と同時にメンテナンスも行われ、車を保安基準に適合する状態に整備してから検査に通すという流れになることが多いです。

車検業者によっては、こうしたメンテナンスを行わないかわりに車検代を安くするというケースもあります。これは法定点検の場合も同様です。

車検費用を抑えたいなどの理由で業者を厳選したい場合は、こうした点も踏まえておきましょう。

カーリースという選択肢も

カーリースという選択肢も
近年は、車を購入せずにカーリースを利用する方も増えています。

カーリースとは、車両代金や自賠責保険、税金などの費用を全て込みにして分割し、月々の利用料という形でリース料を支払えば、決まった期間その車を利用できるというものです。そのため、車の利用者は諸経費を支払う必要がなく、大変便利です。

ただし、修理や点検、車検など車の維持に関するメンテナンス費用は、月々のリース料金に含む場合とそうでない場合があります。メンテナンス費用を含むプランは「メンテナンスリース」と呼ばれ、消耗部品の交換代や、車検代なども毎月のリース料に含みます。

一方、メンテナンス費用が別となるプランは「ファイナンスリース」と呼ばれ、月々のリース料は抑えられるものの、突発的なメンテナンス費用がかかる可能性があります。

カーリースは、車の維持費節約のために有効な方法です。利用する場合はメンテナンス費用の扱いをどうするのか、前もって決めておきましょう。

維持費以外にかかる費用について

維持費以外にかかる費用について
最後に、初期費用と維持費用のほかに車を処分する際にも発生する費用について説明しましょう。

車は廃車にする場合も車両運搬費、解体費、登録抹消手数料などが必要になります。

また、売却する際も買取査定のための費用、名義変更手続きの手数料、印紙代などが発生します。これらの売却費用については買取金額の中から差し引かれる形になるので、内訳が気になる場合は見積書などの明細を確認しましょう。

まとめ

①メンテナンス費用も車の「維持費」に含まれる
②車のメンテナンスは安全性や車の機能を保つためにも必要
③メンテナンスを怠ることで摘発されることもあるので要注意
④古い車ほどメンテナンス費用が高くつく
⑤高速道路・悪路などを頻繁に走る車や、荷物の積載量・乗員が多い車はこまめなメンテナンスが必要
⑥オイルやタイヤなど、普段から自分でメンテナンスできる項目もある
⑦メンテンナンスはプロに任せると費用がかかるが、その分安心して車に乗れる
※本記事は公開時点の情報のため最新と異なる場合があります。
カータル編集部
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この記事は中古車の売却、査定などについての知識が豊富な私たちが執筆しています。車を少しでも高く売るコツや必要な書類、手続きに関する疑問や質問にお答えしています。

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