車の査定についての疑問

廃車になった車の買取り査定は可能なの?廃車の買取り査定額や買取先を知っておこう!

廃車にする予定で乗っていない車は、もう使えないので価値がなく、買い取ってもらえないと思うかもしれません。しかし、売却先によっては買い取ってもらえることもあります。

そこで、この記事では廃車となる車の買取価格の相場や、廃車専門の買取業者を選ぶポイントなどを説明していきます。

これから車を処分したいという方に役立つ情報が満載なので、参考にしてみてください。

廃車となる車とは?

廃車となる車とは?
車の登録を消してしまい、公道を走行できない状態にすることを「廃車」と言います。そのため、何も手続きせずに放置している車は正式な廃車とは言えません。

廃車の対象となる車は、主に交通事故などで大きく損壊して自走不能な車であったり、修理が困難な車のことです。また、初年度登録から数十年経過しており、既にメンテナンスをしても走行するのが難しい車も当てはまります。

通常なら使わない車は買い取りに出すことが多いですが、買取価格がつかない車というのも廃車対象となります。

使わない車をそのままにしておくデメリットとは?

車を所有していると、自動車税(種別割)や自動車重量税といった税金が課されます。さらに公道を走行するには、自賠責保険に加入しなければならず、保険料を支払わなければなりません。

自動車税(種別割)は1年分を、自動車重量税と自賠責保険料は車検時に数年分を支払うことになります。そのため、車を使用せずにそのままにしておくと、前払いした税金や保険料が無駄になってしまいます。

廃車の手続きをしておくと、先払い分の税金や保険料が返金されるので覚えておきましょう。

また、駐車場を借りている場合は、その料金もかかってしまいます。早めに廃車の手続きをして、こういった諸経費がかからないようにしましょう。

廃車でも買取が可能な場合もある

廃車でも買取が可能な場合もある
廃車にする車を買取業者に出しても値段がつくのか疑問に思う方もいるでしょう。そんな時は廃車専門の買取業者に査定を依頼するといいでしょう。

廃車専門の買取業者は、海外に販路を持っていることが多いです。日本国内では古くて乗れない車でも、海外では中古車として再販されるケースもあります。日本車は外国車と比べると品質が高く、耐久性にも優れているので壊れにくいとして人気があります。

また、事故などで走行不能、修理不可となってしまった車でも部品を外して販売することも可能です。タイヤやホイール、ガラスなど、まだまだ使える部品がたくさん残されている場合があります。ボディなどの金属部分も、スクラップにして鉄くずとして販売できます。

そのため、廃車となる車でも廃車専門の買取業者なら買い取ってもらえる場合が多いです。

廃車の手続きとは?

車の登録を抹消する廃車手続きは、大きく分けると2つの方法があります。

  • 一時的に車の登録を停止させる「一時抹消登録」
  • 二度と車を使用せず、永久に登録を消してしまう「永久抹消登録」

この2つの廃車手続きを行うケースについて以下で詳しく説明していきます。

一時抹消登録を行うケース

車の使用を一時的に中止するために行うのが一時抹消登録です。永久抹消登録との違いは、再び車を使用する可能性があるという点です。

例えば、車が盗難に遭った場合、車はないので運転できませんが、そのままにしておくと税金の請求がきます。かといって、永久抹消登録をしてしまうと、万一戻ってきた際にもう乗ることができないため一時抹消登録を行うケース。

それ以外にも長期的な出張などで車を使用しないが、戻ってきたらまた乗るという場合も当てはまります。

永久抹消登録を行うケース

永久抹消登録は、車の登録を抹消して車体も手放して、二度と乗ることがないようにする手続きのことです。

国内を走行する車は、自動車登録ファイルに登録されています。しかし、永久抹消登録することでこのファイルから完全に登録情報が抹消され、どんな理由があっても再び情報を復活させることはできません。

業者が車の解体をした場合や、事故・災害・盗難などで車が滅失した場合などに永久抹消登録を行います。

また、公道を走行するのではなく展示品として使うなど車の転用を行う際にも、永久抹消登録が必要となります。

廃車手続きすると還付金が戻ってくる

廃車手続きすると還付金が戻ってくる
廃車手続きを行うと、前払いした税金や保険料が返金される場合があります。

返金されるのは、毎年1年分を支払う自動車税(種別割)や車検時に次回の車検までの期間分を支払う自動車重量税と自賠責保険料が当てはまります。

税金や保険料は自分で手続きしなければ返金されないので、注意しましょう。また、還付金額は次の支払いまので残期間によって異なります。

これらの還付金について以下で詳しく説明していきます。

自動車税・軽自動車税

自動車税(種別割)や軽自動車税は、1年分をまとめて前納する税金です。4月1日における車の所有者に対して課税され、車の排気量によって税額が決まっています。

車を廃車にすると、廃車手続きが完了した月分までの税金を納めれば良いことになっています。つまり9月に廃車手続きが完了したら、その年の4月~9月分までの6ヶ月分を納めれば良いので、残りの10月~翌年3月までの6ヶ月分の税金は返金されるということです。

廃車手続きを行えば、税金を管理している機関に情報が伝わるので、特に手続きしなくても還付通知書が郵送されてきます。還付通知書を指定の金融機関に持参すれば、前払いした分の税金が還付されるという仕組みになっています。

自動車重量税

自動車重量税は、車の重量に応じて課税される税金です。車の重量が重いと、その分税額が上がります。

自動車税は、車の新規登録時と車検時にまとめて数年分納めることになっています。車を廃車にすると、一定の条件を満たせば自動車重量税が還付される場合があります。

自動車重量税が還付されるのは、永久抹消登録の手続きを行った場合のみです。一時的に車の使用を中止する一時抹消登録では還付されないので、間違えないようにしましょう。

また、車検の有効期限が1ヶ月以上残っているというのも還付の条件の一つです。還付は月単位で分割されるので、残りの期間が1ヶ月を切ってしまうと計算できないためです。

自賠責保険料

自賠責保険は、公道を走行する際に法律で加入が義務付けられている強制保険です。自動車重量税と同様に新規登録時と車検時に更新し、まとめて保険料を前払いすることになっています。そのため、車検前に廃車にすると車検までの保険の未経過期間が存在するため返金対象となります。

自賠責保険料も、保険の有効期限が残り1ヶ月以上あることが還付の条件です。月単位で還付金を計算するため、残存期間1ヶ月を切ると返金されないので注意しましょう。

廃車の買取先と買取相場

廃車の買取先と買取相場
廃車の売却先は、「車の解体・スクラップ業者」「ディーラー」「廃車専門の買取業者」の3つがあります。

解体業者やディーラーは廃車費用のほうが高くなるため、買取額を上回って損する可能性があるとされています。

一方、廃車専門の買取業者はどんな車でも引き取ってもらいやすいです。その理由は、部品を外して再販するといった車の使い道も色々あるので、買取額がつく可能性が高くなっています。また、廃車費用もかからずに登録抹消手続きなども代行してもらえるので便利です。

解体・スクラップ業者

解体・スクラップ業者でも廃車を引き取ってもらえます。

廃車処理を依頼するという形を取ることが多いですが、車の状態によっては買い取ってもらえることもあります。

廃車にするのにかかるお金は、普通車だと25,000円~45,000円位、軽自動車でも23,000円~40,000円ほどです。その上、個人での依頼は難しい業者もあります。抹消登録といった廃車手続きも自分で行わなければならないので、手間と費用がかかります。

ディーラー

ディーラーでも廃車を引き取ってもらうことはできますが、買取価格は0円か、ついても数千円でしょう。また、廃車にするためにはかえって費用がかかるので注意しましょう。

ディーラーは新車を販売するのが主目的なので、廃車を引き取ってもリサイクル工場に依頼して廃車処理をしなければなりません。また、抹消登録などの廃車手続きにかかる代行費用、輸送のためのレッカー代などもかかります。

そのため、廃車費用は10,000円~80,000円位かかると言われています。買取代金を受け取るどころか、逆に費用を支払わなければならないので損をすることになるでしょう。

廃車専門の買取業者

廃車を専門に買い取ってくれる業者の場合、基本的にどんな車でも買い取ってもらえることが多いです。

例えば、事故により大破して修理不能な車でも、水没車でもエンジンがかからない自走不能な車であっても買い取ってもらえます。

また、廃車に関する手続きを代行してくれるのも魅力の一つでしょう。他にもレッカー代が無料という業者もあります。

廃車にするには費用がかかるのが一般的ですが、廃車買取専門業者なら廃車費用がかかりません。その上、通常の中古車買取と同様に買取代金を受け取れることが多いです。

買取価格は車の状態などにもよりますが、普通車なら約40,000円~60,000円、軽自動車なら約10,000円~25,000円となっています。

廃車専門の買取業者の選び方

廃車専門の買取業者の選び方
廃車専門の買取業者を選ぶ際は、まず国が認可したリサイクル工場を所有しているかをチェックしましょう。

廃車にする際は税金などが還付されますが、この還付金の説明をきちんとしてくれる業者なら信頼できると言えます。

また、廃車といっても相場を超える高額な査定額を提示してくる業者は、後で減額される可能性もあるので気を付けましょう。

他にも、どんな状態の車でも引き取ってくれる、ネットからでも手続き可能など利用しやすい業者を選ぶと便利です。

①国が認可したリサイクル工場を持っているかどうか

廃車専門の買取業者は、買い取った廃車をリサイクル工場でスクラップにします。もしリサイクル工場を所有していないと、提携工場などに車を持ち込んで解体することになり、その際の手数料分が買取額から差し引かれることになります。

そのため、国が認可しているリサイクル工場を所有している廃車専門の買取業者のほうが買取額が高くなる可能性があります。

②還付金の説明があるかどうか

廃車専門の買取業者は、抹消登録手続きも代行してくれるでしょう。その際、税金や保険料の残期間があれば、還付金を受け取ることができます。

還付金は、廃車手続きを行った廃車買取専門業者に支払われるものもあります。直接売り主に還付金が返金されないため、いくら返金されるのかは分かりません。

一般的には、還付金に関して買取業者から説明があるでしょう。もし何も説明がない場合は、こちらから確認してみてください。また、買取価格に還付金が含まれている場合もあるので、買取業者に尋ねておくことをおすすめします。

③査定額が相場価格かどうか

廃車と言っても、部品やスクラップにした際の鉄くずなどに利用価値があるため、廃車専門の買取業者ならある程度の査定額を提示してくれることが多いです。

査定額を比較して、最終的により高い査定額の業者に買い取ってもらうという方も多いでしょう。しかし、あまりにも高い査定額を提示してくる買取業者は要注意です。

契約後に車を引き取ってから「部品が思ったよりも劣化している…」など、色々な理由をつけて査定額が減額されるリスクもあります。

査定額があまり高すぎない相場価格の業者を選ぶことをおすすめします。

ネットから車の買取査定額の相場を調べておこう

一般的な中古車の買取業者では買い取ってもらえない、査定額が0円の車でも廃車専門の買取業者なら買取価格がつく場合が多いです。

業者を探す前に、まずはネットで査定額の相場を調べておきましょう。買取業者のホームページでは、車両の状態や年式、走行距離などを入力すると査定額が分かるサイトがあります。

こういったサイトを利用して相場を把握しておけば、査定額が適正かを判断するのにも役立つでしょう。

④基本的にどんな車でも引き取ってくれるのか

廃車となる車は、個々のケースで車の状態も違ってきます。走行距離が多い車や交通事故により全損し、修理費用が高くつく車など様々です。中には、エンジンが壊れて自走できない車もあります。

愛車の状態がかなり悪く、引き取ってもらえるのか心配だという方もいるでしょう。しかし、廃車専門の買取業者の中には、どのような状態の車であっても引き取ってもらえる所は多いです。

古い車や故障車、事故車を始め、車検切れの車や水没車まで、ほぼ全ての車を買取対象としている業者を選べば安心です。

⑤手続きが簡単かどうか

査定の依頼や査定額の算出、買い取りまでの手続きがネットで済ませられる廃車専門の買取業者もあります。

時間がなくて店舗を訪れることが難しい方でも、手軽に廃車を買い取ってもらえるのでとても便利です。

⑥レッカー代が無料かどうか

エンジンが故障していたり、交通事故で大破していて自走できない車は、買取後の車の引き渡しも大変です。

通常ならレッカーを手配して運んでもらうことになりますが、輸送代がかかってしまうでしょう。遠方の買取業者ならその分輸送費用も高くなります。

廃車専門の買取業者の中には、このレッカー代が無料という所もあります。その上、自宅や駐車場まで取りに来てくれるので、その場に立ち会うだけで済むのでとても楽です。

⑦廃車手続きを代行してくれるかどうか

車を廃車にするには、抹消登録手続きが必要です。書類を準備し、運輸支局や軽自動車検査協会に出向いて手続きを行います。

運輸支局は平日の昼間しか受け付けていないので、平日仕事などで出向けない方には不便でしょう。こういった面倒な廃車に関する手続きを全て代行してくれる廃車専門の買取業者を選べば、手続きもスムーズです。

代行手数料がかからない所もあるので、探してみましょう。

⑧近くの買取業者をピックアップする

廃車専門の買取業者はたくさんあるので、どこの業者にすれば良いか悩むかもしれません。

レッカー代が無料の業者を探すにしても、遠方よりはできれば自宅や駐車場から近い業者のほうが良いでしょう。そのため、自宅近辺の買取業者を探し、2、3社ピックアップしておくのがおすすめです。

大手の廃車専門の買取業者は、全国展開している所もあるので、店舗をチェックすると見つけやすいでしょう。

⑨査定を依頼し、査定額を比較して買取先を決める

複数の廃車専門の買取業者にオンラインから査定を依頼すると、見積もりが届きます。

廃車の場合、実際に車を見なくてもおおよその査定額を算出してもらえる場合が多いです。

買取相場と照らし合わせ、見積額を比較しましょう。廃車の買取実績や口コミなどの評判も参考にしながら、買取業者を選んでください。

⑩一括査定はおすすめしない

通常の車買取業者の査定と同様に、廃車専門の買取業者の一括査定サービスもあります。

一括査定とは、1回申し込めば、複数の業者から見積もりを取ることが可能なサービスのことです。しかし、申込直後から問い合わせや買い取りの営業電話が頻繁にかかってきます。

着信が煩わしいと感じる方なら、一括査定サービスは利用しないほうが良いでしょう。

廃車になる車でも専門の買取業者なら高く売却できることも

廃車になる車でも専門の買取業者なら高く売却できることも
エンジンがかからない車や水没車、損傷がひどくて高額な修理代がかかってしまう車など、廃車になる車の買い取りは難しいと思われがちです。

廃車にするにも解体費用などがかかってしまいますが、廃車専門の買取業者なら、ディーラーや中古車の買取業者が引き取ってくれない車でも買い取ってもらえる可能性が高いです。そのため、諦めずに一度査定を依頼してみるといいでしょう。

まとめ

①使わない車を放置すると、納税しなければならない、駐車場代などの諸経費がかかるなどデメリットが生じる
②抹消登録手続きをして廃車にすれば、税金や保険料が返金されることもある
③廃車専門の買取業者なら、売却代金を受け取ることが可能
④ディーラーなどに出すと、かえって廃車費用が高くつくとされている
⑤廃車専門の買取業者を選ぶ際は、還付金の説明がある、どんな状態の車でも買い取ってくれる、レッカー代が無料、廃車手続きを代行してくれる所などがおすすめ
※本記事は公開時点の情報のため最新と異なる場合があります。
カータル編集部
カータル編集部
この記事は中古車の売却、査定などについての知識が豊富な私たちが執筆しています。車を少しでも高く売るコツや必要な書類、手続きに関する疑問や質問にお答えしています。

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