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車を買取り査定に出したいと考えるとき、冬が終わったばかりだとスタッドレスタイヤのままになっているかもしれません。
スタッドレスタイヤの交換は手間も費用もかかるため、そのまま査定に出して売れればラクなのですが、ノーマルタイヤに交換しなければ売れないのでしょうか?
この記事では、スタッドレスタイヤのまま中古車を買取り査定に出してもいいかどうか説明します。そして、スタッドレスタイヤを車と別で高く売る方法についても紹介します。
また、車と一緒に査定に出すことで査定額アップの期待ができるパーツも紹介するので参考にしてください。
スタッドレスタイヤのまま買取査定に出せる?
結論から言うと、スタッドレスタイヤのまま買取り査定に出しても問題ありません。査定額に影響する可能性は低いです。
しかし注意したいのが、中古車の査定でタイヤを見るポイントは「溝の深さ」です。もしスタッドレスタイヤよりノーマルタイヤのほうが溝が深い場合は、査定前にタイヤを交換したほうが高く売れる可能性もあります。
また、雪の多い地域はスタッドレスタイヤのほうが査定額がアップする業者もいます。そして、スタッドレスタイヤに社外ホイールがついていると査定額が下がる恐れがあります。そのため、純正ホイールがあれば交換したほうがいいでしょう。
スタッドレスタイヤのまま買取り査定に出すメリット
スタッドレスタイヤのまま車を買取り査定に出すと、2つのメリットがあります。それぞれのメリットに目を通し、自分にとって大きなメリットだと感じたときは、スタッドレスタイヤのまま査定を受けましょう。
スタッドレスタイヤのまま買取り査定を受けると、タイヤの交換にかかる時間や費用をはぶくことができます。できるだけ手間をかけずに査定を受けたい方は、車をそのまま査定に出すのが得策です。
ノーマルタイヤへ交換するには、自分で行っても体力と時間がかかります。専門の工具や交換する技術がない場合は、カー用品店やタイヤ販売店へ持ち込んで交換してもらうことになるでしょう。
業者に依頼すると費用がかかるうえ、季節の変わり目は混雑してすぐに交換できない可能性があります。休日しか時間をとれない場合だと、さらに混雑して待ち時間がかかるかもしれません。
購入時の状態に戻すほうが査定額は上がりやすいですが、外したノーマルタイヤとホイールの価値が高い場合は、手元に残して車と別で査定に出しましょう。
ノーマルタイヤのホイールが高級品、または純正でタイヤの溝も深い場合は、スタッドレスタイヤのまま車を買取り査定へ出すのがおすすめです。まとめて2種類のタイヤを査定に出しても、別で売ったときほどの買取額はつかない可能性があります。
ただし、車の査定額は純正ホイールをつけたときのほうが高く、社外ホイールの場合は下がることがあります。査定の段階で買取業者と相談し、ホイールをそのままにしておくか交換するか判断しましょう。
ノーマルタイヤに替えたほうがいいケース
スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに変えて査定を受けたほうが、高値がつくケースもあります。ここからは、その3つのケースを紹介するので、ひとつでもあてはまればタイヤ交換を検討しましょう。
スタッドレスタイヤのホイールが純正または高級品の場合は、ノーマルタイヤと交換して車とは別に査定を受けましょう。
ホイールの価値が高いと高額査定が期待できるため、車とまとめて査定を受けるより別々にしたほうがお得な場合があります。純正ホイールのなかでも現行モデルや純正オプションは価値の高い傾向があるため、限定モデル・希少モデルのホイールも状態がいいと買取額が期待できます。
そして、新型車で綺麗な状態のホイールほど高く売れやすいので、汚れをできるだけ落とし4本まとめて売りましょう。
新品で購入したもののほとんど使わなかったスタッドレスタイヤは、溝が深く新品に近いため、車と別のほうが高く売れる可能性があります。そのため、溝が深いスタッドレスタイヤはノーマルタイヤに交換して車を査定に出しましょう。
タイヤの溝は使うほどすり減って浅くなるので、中古のスタッドレスタイヤは買ったばかりでも査定額が低くなる可能性があります。溝が深いスタッドレスタイヤは、次の購入者が長く使えるため需要が高く、高価買取を期待できます。
もしスタッドレスタイヤの溝がほとんどなく、ノーマルタイヤも溝が減っていれば、手元に残さずまとめて査定に出して処分してもらうのも一考です。
新しいスタッドレスタイヤを購入したばかりで、次に購入する車とタイヤのサイズが同じ場合は、査定前にノーマルタイヤへ交換し手元に残しましょう。次の車でもう一度使えれば、改めてスタッドレスタイヤを購入する手間と費用を抑えられるほか、必要になる冬のはじめに慌てることもありません。
使い込んで溝が浅くなったスタッドレスタイヤの場合は、サイズが同じでも車と一緒に売って処分し、買い直したほうが処分や保管の手間もはぶけます。ただし、車によってタイヤサイズが異なるため、すでに次の車が決まっているときだけ検討するようにしましょう。
スタッドレスタイヤを高く売るコツ
スタッドレスタイヤを手元に残して車を売り、別でタイヤを売るときに役立つコツを紹介します。スタッドレスタイヤを少しでも高く売ることができれば、次の車の購入資金などにあてられるので参考にしてみてください。
タイヤの溝が新品の深さに近いほど、高価買取を期待できます。
タイヤは走行距離が長いほど溝が減るので、少ししか走行しなかったスタッドレスタイヤはまだ長く使えるので人気があります。買取店は買い手がすぐつきそうな商品は積極的に買い取ってくれます。そのため、他の買取店より少しでも高く査定してくれるでしょう。
特にスタッドレスタイヤの需要が高まる「寒い時期」や「毎年雪がたくさん降る地域」は、新品に近い中古のスタッドレスタイヤをできるだけ高く買い取る傾向があります。
ただし、タイヤはゴム製で時間が経つほど劣化が進むので、売ろうと決めたときは早めに行動しましょう。
新品のタイヤの溝は約6~8mmで、走行距離や使う環境などによって減っていきます。そしてスリップサインが露出する1.6mm未満では車検に通らず交換が必要となります。
タイヤの溝は約6~8mmに近いほど高額査定になります。逆に溝が浅いとマイナス査定になりやすいです。
タイヤのサイズと溝の深さ別で買取相場を紹介するので参考にしてください。
タイヤのサイズ | 溝8mm以上の買取相場 |
---|---|
13インチ以下 | +2,000円 |
14インチ | +3,000円 |
15インチ | +4,000円 |
16インチ | +5,000円 |
17インチ以上 | +6,000円 |
タイヤのサイズ | 溝5mm未満の買取相場 |
---|---|
13インチ以下 | -9,000円 |
14インチ | -10,000円 |
15インチ | -13,000円 |
16インチ | -17,000円 |
17インチ以上 | -25,000円 |
スタッドレスタイヤそのものよりも、ホイールを重視して査定し、高値のつく場合があるため、純正ホイールがあると高く売れる可能性があります。
人気の車種は、「トヨタ」「ホンダ」「日産」「マツダ」「スバル」ですが、輸入車もあてはまります。トヨタは車自体の需要が高く、純正ホイールも人気を集めています。
ホンダはスポーツタイプの車種のファンが多く、純正ホイールも同様です。日産は歴史ある名車を世に送り出すメーカーで根強いファンがおり、グレードの高い純正ホイールは買取額も高めです。
マツダは現行モデルに、スバルはSTIモデルのホイールが強く支持されています。輸入車のなかでも「ベンツ」「アウディ」「BMW」などの高級車の純正ホイールは、傷がなく綺麗なものだと高額査定が期待できます。
人気車種の純正ホイールは、どのくらいで買い取ってもらえるのでしょう?
以下では、人気車種のタイヤサイズごとに買取額の相場を紹介していきます。
トヨタ | 150系ランドクルーザー プラド (19インチ) |
11,000~110,000円 |
---|---|---|
ホンダ | AP2 S2000 (17インチ) |
21,000~88,000円 |
日産 | R35 GT-R (20インチ) |
28,000~120,000円 |
マツダ | CX-8 (19インチ) |
30,000~80,000円 |
スバル | VAB WRX STI (18インチ) |
41,000~120,000円 |
ベンツ | Eクラス W213 AMG (19インチ) |
41,000~77,000円 |
アウディ | A7スポーツバック (20インチ) |
18,000~120,000円 |
スタッドレスタイヤは1本だけで購入するよりも4本まとめて購入する方が多いので、4本セットのほうが高く売れやすいです。4本が難しいなら、せめて2本はセットで売るようにしてください。
1本だけでも買い取ってくれる業者はあるかもしれませんが、在庫に同じ車種のスタッドレスタイヤがなければ難しいでしょう。1本ではタイヤの溝の深さを揃えにくく、セットにしづらいので、1本よりセットのほうが高い査定額を期待できます。
4本とも状態が同じだとタイヤ交換や修理のタイミングを揃えられますが、状態が異なるタイヤだとメンテナンスのタイミングがずれて手間がかかるため、セットのほうが需要は高めです。
スタッドレスタイヤへの交換は気温が下がり始める頃に考える方が多く、11月頃に需要が高まります。そのため、業者は売れる時期に合わせて在庫を少しでも多く持とうと、直前の10月頃に買取り査定額をアップすることがあります。
エリアによって需要の高まる時期は多少前後しますが、冬の終わりから夏にかけてはスタッドレスタイヤが買取不可となる可能性が高いので、10月あたりに売るのがおすすめです。
今年は雪が少なそうだから来年にしようとタイヤを持ち越すと、使わないまま1年たってしまい、その分劣化が進みます。たとえ溝が深くても劣化が進めば使用可能期間が減るので、買取査定額にも影響します。
売ろうと考えているのであれば、その年の10月頃に査定へ出してみましょう。
寒い地域のほうがスタッドレスタイヤを使う機会が多いので、その分需要もあります。溝のしっかり残ったスタッドレスタイヤの場合、雪が珍しいエリアよりも雪が多く降るエリアのほうが買取額が上がる可能性があります。
寒い地域で車の買取り査定を受けるとき、スタッドレスタイヤもあわせて出すと査定額がアップするかもしれません。
しかし、暖かい地域からスタッドレスタイヤの売却だけのために遠くの寒い地域へ出かけると損をする場合が多いため、無理のない範囲で売ることをおすすめします。
一緒に売ると買取り査定額が上がりやすいパーツ
スタッドレスタイヤのままノーマルタイヤも添えて車を買取り査定に出しても、査定額アップはほぼ期待できません。
しかし、車とあわせて売ると査定額アップを期待できるパーツがあります。ここからは、そのパーツについて5つを紹介します。
純正カーナビはその車専用のカーナビであり、社外品で全く同じ機能の代用はできません。そのため、純正カーナビをつけたまま買取り査定に出すと、高額査定を期待できます。
カーナビありの中古車は人気があるので、社外品でもカーナビがある状態であることが重要です。純正や社外品のどちらでも、ナビがあればプラス査定になるでしょう。
純正カーナビを外して単体で売ろうとしても売れにくいので、車につけたまま売る方法をおすすめします。
純正ETCもカーナビ同様にその車専用のパーツのため、ついていると次の買い手がつきやすくなります。高速道路を利用する機会の多い方にとってETCは必需品なので、ETC搭載の車のほうが需要があり査定額もアップします。
今すぐ使う予定のない方でも改めてETCをつけることが面倒なため、ETCつきの車を選ぶ傾向があります。また純正のパーツは車のデザインに合わせてつくるため、雰囲気がまとまり見た目の美しさもあるので人気です。
音楽やラジオを楽しみながら運転する方が多く、オーディオ機器つきの車はプラス査定の可能性があります。
純正オーディオも車のデザインに合わせてつくられるので、車内インテリアとのバランスも良くて魅力的です。また、スピーカーなどの新車購入時にのみつけられるオプションは、プラス査定が期待できます。
しかし、社外品の場合は個人の好みが関係するため、プラス査定の可能性は低いでしょう。カーオーディオで車の買取り査定額が上がると期待できるものは純正品のみです。
ラジオのみの製品はカーラジオであり、カーオーディオにはあたりません。
エアロパーツは「空気抵抗を下げる」「ドレスアップ」「冷却機能アップ」を目的としてつけるパーツです。購入時にオプションとして装着できるものなので、あると高額査定を期待できます。
代表的なエアロパーツは「フロントスポイラー」「リアスポイラー」「サイドスポイラー」で、エアロパーツを後からつけるにはパーツ代に加えて取り付け工賃が必要です。改めて費用と時間をかけずに済むので買い手がつきやすいです。
新車購入時には複数のキーを受け取りますが、車の買取り査定に出すときは全て添えましょう。
もしスペアキーをなくしても個別番号が分かると再発行できる場合があります。シンプルな鍵タイプは数千円程度ですが、スマートキーなどの場合は何万円も費用がかかるので、スペアキーは新車購入時と同様全て揃えて査定を受けたほうが減点が少ないため実質的な負担は減ります。
メンテナンスノートは車のコンディションやメンテナンス状況を記したものです。車に問題がなく丁寧に乗ってきたことを証明する書類なので、スペアキーと共に査定へ出しましょう。
不足するとマイナス査定になりやすいパーツ
買取り査定を受けるときに欠かせないパーツがあり、不足するとマイナス査定の恐れがあります。査定に出す前に次の2つがしっかり揃っているかどうか確認しましょう。
スペアタイヤが購入時についていた車は、スペアタイヤも忘れずにつけて査定に出しましょう。
しかし、車両の軽量化のためにスペアタイヤが元々ない車種もあり、車検の点検項目にも含まれていないため、スペアタイヤがなくても買い取ってもらえることは多いです。
スペアタイヤはタイヤがパンクしたときに応急的に交換するタイヤのことです。代わりに「パンク修理キット」を車に積んでいれば問題ありません。
車載工具はもしものとき、タイヤ交換などを自分で行うための道具です。これもあれば車と一緒に査定に出しましょう。
最近は純正車載工具を搭載していない車が増えており、必ずしもマイナス査定になるとは限りません。「車載工具があっても使えない」「使う機会がない」などの理由からなくしている車も増えています。スペアタイヤ同様に、軽量化が目的のケースもあります。