車の売却についての疑問

車を売却するときはホイールによって買取価格が変わるものなの?高価買取につながるポイントについて

「そろそろ車を買い替えたいな~」とお考えの方もいるかもしれません。できることなら、今まで乗っていた車を少しでも高い値段で売りたいものです。

車の買取価格を決める際、車の外装、内装、エンジン、修復歴、走行距離など、さまざまなところをチェックして査定します。そして、その一つに「ホイール」もあります。

今回は、ホイールが車を売却するときに与える影響や、高価買取につながるポイントなどを紹介します。

たかがホイール、されどホイール

街中を走っている車をよく見ると、インチアップしたホイールをつけている車がいます。タイヤの外径は変えずインチアップをすることで、いくつかのメリットが期待できます。

それは「運動性能の向上」と「グリップ性能の向上」です。タイヤのインチサイズが上がると、タイヤの横から見た時の黒いゴムの部分がより薄くなります。その結果、走行時のタイヤのたわみが少なくなり、安定度が増します。さらにタイヤが幅広くなるので地面に接する部分が増えるため、グリップ性能が高まります。

その他にも「見た目の向上」という点で、黒いゴム部分が薄くなることでデザイン性の高いアルミホイールがより目立つことにより、車のかっこよさが強調されるでしょう。

このように、車のホイールは手軽に車のドレスアップができるため、純正品ホイールから社外品ホイールへと履き替えている方が多いのです。

普段乗っている時はかっこいい社外品のホイールですが、車を売る際には少し気を付けなければなりません。それは、どんなホイールが付いているかによって車の買取価格が変わってくるためです。

純正品ホイールと社外品ホイールでは、どちらに高い査定がつくのでしょう?車のホイールをできるだけ高く売る方法はあるのでしょうか?

以下で詳しく解説していきます。

そもそもホイールの役割とは?

そもそもホイールの役割とは?
ホイールにはどんな役割があるのでしょうか?

1つ目の役割として「デザイン性」が挙げられます。お気に入りのカラーやデザインのものを選ぶことで、高級感溢れる雰囲気にもスタイリッシュな雰囲気にも変身させることができるのです。

純正タイプもいいですが「他の車とは違うものが欲しい!」という場合にはデザイン性の高いホイールが一役買ってくれます。

2つ目は「走行性・運転性能の向上」です。ホイールの構造や素材によって重量は大きく異なってきます。車体の下回りの重量(バネ下重量)を抑えることで、よりサスペンションの動きが良くなるのです。

そのため、「スムーズなハンドリングができる」「グリップ感が増す」「乗り心地が高まる」など、走行性や運転性能が一気に向上します。

3つ目に挙げられるのは「放熱性」です。車を止める際は、ブレーキパッドを足で押さえることで、ブレーキに摩擦が加わり停車します。その時に発生するのが摩擦熱です。

摩擦熱は、そのまま車内に停滞すると故障につながる可能性があります。ホイールは、その熱を逃がすための役割があります。

ホイールが回転することで、外気を送るなどして放熱を繰り返し、熱が溜まらないように空気の循環の手助けをしています。

このようにホイールは、デザイン性だけではなく、車が正常に走るためにはかかせない重要なパーツの一つと言えるでしょう。

車の買取査定時は純正品ホイールをつけよう

さきほど説明したように、純正品ホイールから社外品ホイールに変更することで得られるメリットもあります。

しかし、やはり車の買取査定時は、社外品ホイールは純正品ホイールに比べて評価されないのが現実です。ごく稀に、高価買取をしてもらえる社外品ホイールもあるようですが、そのほとんどが有名ブランドのホイールだと言えます。

査定額をアップさせたい時には、純正品ホイールに履き替えて査定に出した方がプラス評価を期待できるでしょう。

ホイールに限らずマフラーなどでも、中古車買取店では純正のものが喜ばれる傾向にあります。また、ディーラーへ下取りに出す場合は、純正品しか認められないことが多ので、社外品ホイールを履いたままだとプラスに査定されるどころか、マイナスの査定にされてしまう可能性もあります。

純正品ホイールは大切に扱うか、保管しておくことが重要です。

社外品ホイールの種類とその特徴

社外品ホイールの種類とその特徴
車に乗るにあたって、冬になればスタッドレスタイヤに履き替える必要があるなど、さまざまな理由で純正品ホイールから社外品ホイールへ履き替える場合があります。

では、車のホイールにはどんな種類があって、どのような特徴があるのでしょう?

一般的に販売されている車のほとんどは「スチールホイール」か「アルミホイール」のどちらかが装着されています。他にも違う素材のホイールはありますので、その特徴や選び方のポイントについて見ていきましょう。

スチールホイール

スチールホイールは、製造過程での加工が比較的簡単で安く製造できることから、新車の標準装備として装着されていることが多い傾向があります。

また、トラック、バス、タクシー、営業車など見た目よりも機能重視でコストを抑えたい車に装着されている割合も高いです。

しかし、デザイン性はあまりないので新車の販売時などでは樹脂製のホイールキャップをつけて納車されることが多いです。

放熱性もあまりいいほうではないので、ブレーキ熱が放出されにくいというデメリットがあります。

アルミホイール

アルミホイールは、スチールホイールに比べて軽く、デザイン性も比較的自由なことから価格が高くなっています。最近では新車でもグレードの高い車種には装備されることが多くなりました。

しかし、多くの場合は車をドレスアップするためにお気に入りのアルミホイールに交換することが多いです。

また、アルミホイールの製造方法には「鋳造」と「鍛造」という2種類があります。

鋳造とは、溶かしたアルミニウム合金を鋳型に流し込んで形を作る方法です。デザインの自由度も高く低コストなので大量生産できますが、鍛造に比べて強度に劣り、多くの原料が必要になるため、結果的に重くなるのが特徴です。

鍛造とは、アルミニウム合金に高圧の圧力をかけてプレス成形する方法になります。特殊な生産設備が必要となり、販売価格がさらに上がってしまいますが、強度がありながら軽量のもの作ることができます。

マグネシウムホイール

マグネシウムホイールは、その名の通りマグネシウム合金を原料としたホイールです。アルミニウムよりも軽いので、スポーツカーなどに採用されることが多い傾向にあります。

しかし、価格が非常に高く、衝撃や腐食、塩分に弱いため、競技用で使用される以外はあまり出回っていません。

カーボン製・チタン製ホイール

カーボンファイバーで作ったホイールは、鍛造のアルミホイールよりも強度があり、軽量になります。さらに、エアバルブのみ金属でできているというのが特徴です。

しかし、こちらも値段が高額になることから、標準で装備されているのは一部のスーパーカーしかありません。

査定に影響するアルミホイール

査定に影響するアルミホイール
4つの種類のホイールについて説明してきましたが、ここではアルミホイールに限定して話を進めていきます。

アルミホイールといえども、ブランド品なのか、格安品なのか、改造品なのかによって査定額が変わってきます。それぞれの種類や査定のポイントについて解説していきます。

ブランド品

有名ブランドのアルミホイールの評価ポイントは、「エクステリアデザインにマッチしているか」「人気ブランドか」という2つです。たとえ社外品だとしても、エクステリアデザインに合っているならプラス評価となります。

エクステリアデザインとは、車の外観のことです。車のボディーやエアロパーツだけではなく、外から目で見ることのできる部分の全体を言います。

デザインは印象を大きく左右するため、車を選ぶ際の重要な要素の一つです。そのため、ホイールも全体的な車の雰囲気にマッチしているかが大切になります。

ワンサイズ程度のインチアップであれば、見た目がいいので評価が高い傾向にあります。

また、ホイールのブランドが人気かどうかも大切です。

無名・格安品

無名であったり格安のホイールであったりする場合は、基本的に買取査定額にはほとんど影響ありません。

しかし、純正品ホイールを持っていなければマイナス査定になることがあります。無名・格安品のホイールしかない場合は、マイナス評価ということです。

具体的な例を挙げると、ネットショップの格安品やスタッドレスタイヤのセット品です。そのようなホイールは、プラス査定のポイントにならないので気をつけなければなりません。

改造品

改造品と見られるようなホイールは、査定が不利になることがあります。その特徴は「極端に幅が太い」「極端にインチサイズが大きい」という2つです。

まず、あまりにも幅が広くてボディーの外に出てしまっているようなホイールは注意が必要です。悪目立ちしすぎて買い手がなかなかつかない可能性がある上に、車検が通らないリスクもあります。威圧感が強いホイールは悪い評価につながります。

また、インチサイズが大きすぎるものは、ボディーに当たってしまうことがあるため、減額となるでしょう。

社外品ホイールを高く売る方法

社外品ホイールを高く売る方法
純正品ホイールがない場合は、どうしても社外品ホイールのまま売却しなければなりません。社外品ホイールは、純正品ホイールほど高価買取を期待できませんが、少しでも高く買い取ってもらいたいのが本音です。

では、どうすれば社外品ホイールがプラス評価になるのでしょうか?

その答えは、「傷がついておらず綺麗な状態である」ということです。

ホイールの傷は、爪に引っかからないような小さめの軽い傷であれば、査定額が下がることはないと言われています。しかし、ホイールはブレーキが正常に動くための大切な役割を担っているため、大きな傷や亀裂がある場合は査定額が減額になります。そのため、社外品ホイールは傷ができる限りついていない状態がベストです。

また、傷がなくても査定の時に汚れていては大事に使った意味がなくなってしまいます。ホイール洗浄をすることで、高価買取が期待できるだけではなく、メンテナンスにもいい影響を与えます。

以下では、ホイールのお手入れ方法について詳しく説明していきます。

ホイールのお手入れに必要なもの

車の足回りの見た目を良くして、車全体をかっこよく演出するのに人気の高いパーツがホイールです。しかし、ホイールは「日々の掃除」「お手入れ」「メンテナンス」が直接高額買取につながってきます。

ここでは、ホイールのお手入れの仕方について解説していきます。

お家にあるようなものを使ってできる方法を紹介しますが、洗剤によっては劣化を早めるものもあるため、なるべく新しく用意したものを使ったほうがおすすめです。

用意するものは以下になります。

  • 普通のスポンジ(ボディー用と別のものを用意)
  • 使い終わった歯ブラシ(なるべく柔らかいもの)
  • 古いウエス(ボディー用と別のものを用意)
  • 普通の洗剤(ホイール専用洗剤等)
  • 高圧洗浄機(無くても綺麗になりますが、ある場合は使った方が汚れが取れやすいです)
ホイールの洗い方①

まずは、水の勢いで泥など洗い流しましょう。いきなりこすり洗いをすると傷の原因になりますので、付着物を水の力で洗い流します。

ある程度汚れが落ちたら、擦り洗いをしても大丈夫です。この時に、高圧洗浄をホイールのデザイン面に当ててしまうと、塗装が剥げてしまったり腐食やサビの原因になったりする可能性あるため、気を付けてください。

ホイールの洗い方②

次は、細かい部分の汚れを歯ブラシで落としていきます。ディスクの隙間やスポークの根元など、スポンジでは届きにくい場所を洗っていきます。

ただし、あまり狭い部分を無理やり歯ブラシでゴシゴシすると傷になる可能性があるため、スポンジやウエスを使い分けるといいでしょう。

鉄粉や汚れがひどい場合は、鉄粉クリーナーを使うとスピードアップします。

ホイールの洗い方③

汚れが落ちて綺麗になったら、洗剤や汚水を水の力で洗い流します。

車の走行中、ホイールは非常に高温になります。しっかり洗い流さなければ洗剤が焼き付いてしまい、うろこ状の模様ができる場合がありますので、ホイールを洗う前に流水でホイールやブレーキ周りを冷やしておくといいでしょう。

ホイールの洗い方④

水で流し終わったら、一旦拭きあげます。この時、半乾きのウエスがよく拭き取れます。綺麗になったら次は水分を飛ばし乾かしましょう。

汚れが焼き付き取れていない場合は、洗う作業からもう一度やり直します。

多少面倒だと感じるかもしれませんが、スポークの隙間や根元もしっかり拭き上げることが大切です。

ホイールの洗い方⑤

最後は磨きましょう。

丁寧に洗っても、乾いた時に汚れが残っている場合があります。そのような場合は、ホイール専用の磨き剤などで磨きます。

磨きすぎると傷になり、逆に目立つ場合があるので注意が必要です。ある程度磨いて落ちない場合は、諦めた方が賢明だと言えます。

ホイールを洗うときのポイント

たかがホイールの洗浄ですが、なかなか根気のいる作業になります。しかし、汚れたまま放置しておくと、白サビや傷の原因になるので、日常からこまめに洗っておくと良いでしょう。

特に、アルミホイールは非常に傷つきやすく繊細な部品です。数か月間手入れをせずにいると、ブレーキパッドの鉄粉や、さまざまな油汚れが付着してしまい、水洗いだけでは落とせなくなります。

アルミホイールの洗浄はできるだけ手洗いするのが理想なので、汚れが新しいうちにこまめにお手入れすることが、綺麗な状態を保つ秘訣です。

そこまで手間をかけられないという場合は、市販のクリーナーやコーティング剤の使用を検討してみてください。ただし、中にはホイールの塗装面に悪影響を与え、劣化を早めてしまうものがあるので、成分をよく確認するか専門店などで相談してから使用するのがおすすめです。

車を売る際のホイールの扱いについての注意点

車を売る際のホイールの扱いについての注意点
これまで、ホイールの役割、種類、特徴、手入れの仕方などを紹介してきました。

しかし、いくら純正品ホイールを持っていたとしても査定の時に履いていなければ意味がありません。同じように社外品ホイールも洗浄する前に査定されてしまってはプラス評価にはつながらないでしょう。

査定の時にベストな状態にしておかなければ高額査定にはなりません。そのため、これまで使用していた社外品ホイールを新しく買った車に使用したい場合などは、あらかじめ査定に出す車のホイールを、純正品ホイールなどに履き替えて査定に出す必要があります。

車の査定額とは「査定した時の車の価値」のことを指します。査定の前後でホイールを履き替えてしまうと、査定を行った時の価値と違ってくるため、正しい価値ではなくなってしまいます。このように車の査定に関するルールを破ってしまうと買取業者とのトラブルにつながりますので、査定後の履き替えは行わないようにしましょう。

事情があってホイールを変える前に査定をしなければならない場合は、査定に出す際にその理由を説明しておくと正しい状態での査定額を出してくれます。

最後になりますが、車を売る時は純正品ホイールの有無が非常に重要になってくるので、よっぽどのことがない限りは純正品は手元に残しておくことをおすすめします。

また、純正品ホイールや有名ブランドのホイールを履いていても、傷や汚れがひどければ価値は下がってしまいます。高く売るためには、大切に使うことを心がけて、こまめなお手入れを行ってください。

まとめ

①ホイールの種類によって、車の買取価格が変わることもある
①車の売却時には純正品ホイールを付けておくのがおすすめ
②社外品でもブランド品であれば、高値がつきやすい
③ブランド品以外の社外品でも、無傷のもの、きちんと手入れされているものであればマイナス査定にはならない
※本記事は公開時点の情報のため最新と異なる場合があります。
カータル編集部
カータル編集部
この記事は中古車の売却、査定などについての知識が豊富な私たちが執筆しています。車を少しでも高く売るコツや必要な書類、手続きに関する疑問や質問にお答えしています。

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