車の売却についての疑問

故障した車でも売却できるって本当?故障車の売却のコツ教えます

故障した車は「もう売れない…」と諦めがちですが、実はそうではありません。

故障の程度によって買取先は異なりますが、大きな故障がある車でも買い取ってもらえる可能性はあります。

そこで、この記事では故障のケースごとにどう売却すれば良いかを説明します。

また、故障車を売却する時の注意点も紹介するので参考にしてください。

故障した車でも売却が可能な場合もある

故障した車でも売却が可能な場合もある
車は長く乗っていると、部品の消耗や劣化などにより大事に使っていても故障することがあります。

故障した車は「廃車にするしかない!」と思われがちですが、実はほとんどの場合で業者に買い取ってもらえます。それは、故障の程度にもよりますが、部品の交換や修理などで十分乗れる車であれば再販可能だからです。

ただし、修理費用などがかかるので、その分が買取額から差し引かれる可能性はあります。

売れないと思い込まずに、まずは査定依頼してみることが大事です。

故障車を買い取ってもらえるのはなぜ?

故障車を買い取ってもらえるのはなぜ?
故障車は買い取ってもらえたとしても修理しなければならず、業者も敬遠するのではないか?と思う方もいるでしょう。

しかし、故障車が業者に持ち込まれるケースは意外と多いので、扱いにも慣れています。部品の劣化や消耗が原因なら、交換すれば故障前とほぼ同じように走れるからです。

また、海外へ輸出する販路を持っている買取業者なら、海外での需要が高い車種だと故障していても高く買い取ってくれる可能性があります。多少壊れていても日本製の車は性能が良いので、走行できれば欲しいという外国人も少なくありません。

また、どうしても走行できないという車は解体してパーツを取り出し、パーツのみを再販するという方法もあります。

故障車であっても様々な再販の仕方があるので、買い取ってもらえる可能性が高いです。

故障車の売却方法

故障車の売却方法は、その故障の程度によって違ってきます。

軽度な故障の場合

一般的な中古車買取業者に買い取ってもらえる可能性が高いです。

中程度の故障の場合

通常の買取業者では引き取ってもらえない可能性がありますが、故障車専門の買取業者なら引き受けてもらえるかもしれません。

大きな故障の場合

通常の買取業者に売却するのは難しいでしょう。解体してパーツのみを売却するなどの販売手段を持った廃車専門の買取業者に見てもらうのがおすすめです。

軽微な故障は中古車買取店へ!

軽微な故障は中古車買取店へ!
車の損傷が軽いなら、一般的な中古車買取業者への売却も可能なケースが多いです。

例えば、オーディオやエアコンの調子が悪い、タイヤのパンク、車体の傷や凹み、などが挙げられます。

軽微な故障なら部品交換などをすれば元通りになるので、中古車業者も買い取って再販に回すことができます。

どの程度の故障なら買取可能なのかをある程度知っておきましょう。

オーディオやエアコンの調子が悪い

基本的に車の走行にあまり関係のない部分の故障は、軽度の故障として扱われることが多いです。

オーディオ、カーナビ、エアコンなどの故障は、壊れた部品を新しいものに交換すれば良いので査定額への影響も小さくなります。

車買取業者が査定額を出すとき、JAAI(日本自動車査定協会)が定める査定基準を参考にしています。その査定基準によると、軽度の故障があった場合の減額は以下のようになります。

  • オーディオの故障…-10,000円ほど
  • カーナビの故障…-30,000円ほど
  • エアコンの故障
    エアコンガスの交換…-10,000円ほど
    エアコン本体の交換…-40,000円ほど
タイヤのパンク

タイヤのパンクもよくある故障の一つです。

タイヤはゴムでできているので、大事に乗っていたとしても摩擦により溝がすり減ったり劣化するなどの消耗が見られます。

タイヤがパンクしてしまった車であっても、車買取業者は問題なく買い取ってくれます。

新しいタイヤに交換してから買い取りに出すという方もいますが、交換代のほうが高くつく場合もあるので注意しましょう。

パンクした車は走行に支障があり、タイヤやホイールの損傷を悪化させる原因にもなるので応急処置が必要です。スペアタイヤに交換する、修理キットで穴を塞ぐ、などの簡単な処置をしてから持っていくようにしましよう。

バッテリー上がり(程度や原因にもよる)

バッテリーは車の充電可能な電池のことです。エンジンの始動時やライト、パワーウインドウなどの電装品を動かすための電力を供給しています。

走行中に発電、蓄電されていきますが、バッテリー内の電力が不足するとバッテリー上がりを起こします。

バッテリー上がりを起こした車であっても、応急処置によりエンジンがかかればバッテリーを交換するだけで良いので、買取業者は問題なく買い取ってくれます。

応急処置はブースターケーブルをつないで、他の車から電力を得るジャンプスターターという方法を使うのが一般的です。

業者に査定に来てもらう際は、バッテリー上がりを起こしていることを伝えれば、査定時に応急処置をしてもらえることが多いです。

ただし、応急処置をしてもエンジンがかからない場合は軽度の故障では済まない可能性があります。電気系統の故障となると、修理代が高くつくかもしれません。

そして、買い取った車は自走できないため、運ぶのにレッカーなどの手配が必要となり、運送費用がかかります。

修理代と運送費用がかかると査定額に大きく影響する可能性があります。

ボディの傷や凹み

車のボディについた軽い傷や凹みなら、査定額に大きく影響を及ぼすことはないとされています。

細かな傷や小さな凹みレベルなら、少し磨くなどプロがメンテナンスをすれば、あまり目立たなくすることができます。

ただし、目立つような大きな傷、塗装の剥がれ、大きな凹みがある場合は、査定額から修理代分を差し引かれる可能性があるので注意してください。

中程度の故障の場合は故障車専門買取業者へ!

中程度の故障の場合は故障車専門買取業者へ!
中古車買取業者で買い取ってもらえなかった車は、もう廃車にするしかない…と思うかもしれませんが、まだ諦めるのは早いです。

車買取業者の中には、故障車を専門に買取を行う業者もあります。

持ち込まれる車は故障車が多いので、扱いに慣れており、修理をして流通させる販売ルートを確立している業者がほとんどです。

ネットでも探せるので、中古車買取業者から断られてもすぐに廃車にしないで、買い取ってもらえる業者を探してみましょう。

大きな故障の場合は廃車買取業者へ!

大きな故障の場合は廃車買取業者へ!
故障や交通事故などで車は激しく損傷し、修理できないもしくは修復の見込みがない車は、もはや売却できないと諦める方が多いかもしれません。

しかし、廃車にするにしても手続きに手間や費用がかかってしまうものです。ディーラーなどへ持ち込めば、手続きだけでも費用が発生すると言われています。

そこで、廃車専門の買取業者に依頼すれば、廃車手続き費用がかからない場合が多いです。その上、取り外したパーツが中古パーツとして売れるケースや、廃棄処分した車体の鉄くずが資源となるので、逆に買取費用が受け取れる可能性もあります。

中古買取業者で買い取りが断られるような車であっても、廃車専門の買取業者なら引き受けてもらえることが多いので探してみましょう。

エンジンがかからない

大きなダメージを負った車というと、車の走行に関わる部分の故障というのが一例として挙げられます。

「バッテリー交換してもエンジンがかからない」「エンジンから異音がする」「常に振動している」という状態だと深刻な故障の可能性があります。

エンジンがかからなくても、エンジン部分の部品を交換すれば復活する場合もあるので一概には言えませんが、もしエンジンが故障して走行不能であっても、廃車専門業者なら他のパーツを取り外して中古品として売却することもできます。

素人ではどの程度の故障なのか判断するのは難しいので分からなければ、まず修理工場で見てもらいましょう。

もしくは、中古車買取業者に依頼して一度査定を受けて、買い取りできないと言われたら廃車専門の業者を探すことをおすすめします。

水没車

水没車というのは、豪雨や洪水などで車の室内フロア以上に浸水してしまった車、またその痕跡により商品価値の下落が見込まれるものとしてJAAI(日本自動車査定協会)では定義されています。

エンジンルーム内に水が浸入して長時間浸かると、電気系統の部品がショートしてエンジンが故障するリスクが高まります。エンジンの故障は大きな部品の交換を余儀なくされるので費用がかかり、修復できない場合もあります。

浸水の程度によっては、エンジンの故障は免れても長時間川や海の水などに浸かっていた場合、クリーニングしても車内の湿気や異臭、シートの汚れやシミが除去できないケースも多いです。

また、海水の場合は塩分が含まれるので部品のサビや腐食の原因にもなるでしょう。

そうなると、中古車として再販するのに多額の費用がかかる、もしくは修復できないため買取不可とする業者が多いです。

しかし、水没車であっても廃車専門の買取業者なら引き取ってもらえる可能性があります。

フレームの歪み

交通事故などで車をぶつけ、車のフレームが大きく歪んでしまった場合、買取業者では買い取ってもらえないことが多いです。

フレームというのは車の骨組み、土台部分のパーツのことです。フレームは車の走行時に車体の揺れを抑え、安定性を維持する働きがあります。

そのフレームが歪むと、走行時にハンドル操作が思うようにできない、真っすぐ走らないなど弊害が生じます。車が思うように動かせないので、交通事故に発展するリスクも高まるでしょう。

フレームの歪みは車の安全性を脅かす要因とも言えるので、買取業者で買取不可となった場合は廃車専門の業者を探しましょう。

ボディに大きな損傷がある

ボディや内装などに大きな損傷があると、修理するのに多額の費用がかかることがあります。

「フロントガラスが割れている」「大きなヒビが入っている」「ボンネットや天井に大きな凹みがある」などの場合は、査定額程度もしくはそれ以上の修理費用がかかってしまいます。

車は走行できるので機能的には問題ない傷であっても、見た目が悪いと再販を目的とする一般的な買取業者では買取不可となります。

その点、廃車専門の買取業者なら買い取ってくれる可能性が高いです。なぜなら、外国では日本車の人気が高く、外装がそのままでも輸出できるからです。ボディに損傷があっても十分商品価値があると言えます。

故障車を買い取ってもらう際の注意点

故障車を買い取ってもらう際の注意点
故障車を買い取ってもらうためには、まず査定時に正直に故障している事実や部分、車の状態について全てを査定員に伝えることが大切です。

また、故障車はディーラーに持ち込んでも下取り額はつかず、損する可能性が高いので注意しましょう。

自分で無理に修理すると、修理費用がかえって高くつくこともあります。査定に出しても修理代が査定額を上回り、結局修理費用が自腹となってしまう場合もあるので気を付けましょう。

注意点①故障箇所を全て正直に伝える

車の査定を受ける際は、あらかじめ買取業者に車の故障について正直に伝えておくことが大事です。

故障部位、故障の程度、故障の時期など自分で分かっていることは全て話しておくと安心です。

査定員もプロなので故障箇所には気づくはずですが、見落とす可能性もゼロではありません。

また、一見故障していないように見えても、車引き渡し後のメンテナンス時に故障が発覚する場合も考えられます。

そうなると、後日故障の発覚を理由にして、査定額の減額を求められるリスクが生じます。

トラブルを回避するためにも、認識している故障については業者に申告しておきましょう。

注意点②下取りは値段がつかない場合が多いのでおすすめできない

車を手放す際に、ディーラーに持ち込んで下取りしてもらう方法もあります。しかし、故障車をディーラーに持ち込んでも下取り額がつかない場合が多いです。

ディーラーが下取りするのは、故障していない車、比較的キレイな車がほとんどです。

軽度な故障なら下取りしてもらえる場合もありますが、修理費が下取り額を上回る場合、請求される可能性もあります。

故障車を引き取ってもディーラーにとってはメリットがないので、断られるケースも多いです。

注意点③無理に自分で修理しないほうがいい

売却予定の車の故障が発覚した場合、売却価格を上げるためにも、どうにか修理できないか考えるかもしれません。

しかし、車のメンテナンスに関する知識や技術がない方が無理に修理することで、故障を悪化させるリスクが高まります。

ボディの細かな傷程度なら、専用のボディクリーナーで磨けばキレイになるかもしれませんが、慣れていない方がやるとかえって傷が目立つ結果となってしまうでしょう。

さらに、修理のために購入した部品がかえって高くつく場合も考えられます。

修理工場などに持ち込んだとしても、修理費用が高くなり売却しても結果的に損することにもなりかねません。

無理に修理しようとせずに、故障車なら車の状態を査定時に説明し、買取業者と査定額の交渉をするのが賢明です。

注意点④還付金の説明をしてくれる業者を選ぼう

車を買い取ってもらう場合も廃車にする場合も、還付金を受け取ることが可能です。

還付金は税金や保険料など様々あります。売却時と廃車時では受け取れる還付金の種類も異なるので、分かりにくいと思う方もいるかもしれません。

そういった還付金の説明をきちんと行ってくれる業者は良心的だと言えます。

ただし、還付金を査定額に含んで提示する業者も多いので注意が必要です。査定額が高くても、結局還付金が含まれていれば本当に高いとは言えません。査定額の明細書を見せてもらって還付されているか確認するようにしましょう。

また、自賠責保険料などのように自分で請求しないと返金されないものもあるので調べておくことが大切です。

注意点⑤余分な費用が含まれていないかを確認する

車を売却する際、買い取りでも廃車でも業者側は手続きなどでかかる費用を上乗せします。

しかし、売る側はどのような手続きにどのぐらいの費用がかかっているのか、よく分からないものです。

そういった費用や手数料などに関しても、明細書を発行してきちんと説明してくれる業者なら信頼できると言えるでしょう。

明細書が曖昧だと余分な費用が加算されていても分からないし、損している可能性もあります。

また、故障していても自走可能なら、自分で車を持っていくほうが運送費用などもかからないのでお得です。業者側も引き取りに行くとなると、その分の費用を上乗せされる場合があるので注意しましょう。

注意点⑥査定額があまりに高すぎる業者は要注意!

故障車なので、高額査定は望めないだろうと思う方も多いかもしれませんが、予想に反して高額な査定額を提示してくる業者もいるので、用心しましょう。

こういった業者は査定額を高く見積もってから売買契約を結び、車を引き渡した後で故障の程度がひどかったなどの理由をつけて査定額を大幅に減額してくる可能性があります。

故障車に関しても複数の買取業者で見積もりをとり、査定を受けておおよその査定額の相場を知っておくことが大事です。相場が分かれば、高すぎる査定額の業者を回避することができます。

悪徳業者に当たらないように気を付けましょう。

まとめ

①故障車でも故障の程度によって買取先を変えることで、売却のチャンスはある
②パンクやエアコンの不調などの軽微な故障は、中古車買取業者で買取可能なことがほとんど
③中程度の故障は故障車専門の買取業者へ持ち込もう
④フレームの歪みや水没車など大きな故障の場合は、廃車専門の買取業者の利用がおすすめ
⑤故障車の売却時は、故障箇所を業者側に全て伝える、無理に修理しないことなどに気を付けよう
※本記事は公開時点の情報のため最新と異なる場合があります。
カータル編集部
カータル編集部
この記事は中古車の売却、査定などについての知識が豊富な私たちが執筆しています。車を少しでも高く売るコツや必要な書類、手続きに関する疑問や質問にお答えしています。

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