車の売却についての疑問

車を売却するのにリサイクル券は必要になる?紛失時の対処方法

車を売却する際は「リサイクル券」が必要だと言われています。

リサイクル券はリサイクル預託金を支払った際に発行される券ですが、どのようなものか詳しく知りたいという方もいるでしょう。

この記事では、リサイクル預託金の内訳や金額、リサイクル券の内容などを詳しく説明していきます。また、リサイクル券を紛失したときの対処法についても言及しているので、参考にしてください。

自動車リサイクル制度について

車を所有し移動手段として使う方も多くなっており、車の供給量が増えています。国産車は丈夫で長持ちしやすく寿命も長いですが、最終的には廃車として処分されることになるでしょう。

車の数が増えるとともに廃車数も右肩上がりとなり、解体車をゴミとして処分しなければならないため、環境問題となりえます。

車を解体し処分する費用は、これまでは業者の負担となっていました。しかし、処分費用の負担が重くのしかかることで、中には解体車を不法投棄する悪徳業者も出てきました。

廃車のゴム処理問題を解決するために確立されたのが「自動車リサイクル制度」です。そして、廃車の処分費用を車の所有者に負担させる「自動車リサイクル法」という法律が制定、2015年に施行されています。

車の所有者は決められたリサイクル料金を、車購入時に支払うことを義務づけられています。その支払い済みを証明するためにリサイクル券が発行されるので、車の所有者は保管しておかなければなりません。

リサイクル券とは?

リサイクル券とは?
リサイクル預託金を支払うと、リサイクル券が渡されます。

リサイクル券はリサイクル預託金の支払済みを証明する大事な書類です。紛失しないように車検証と一緒に収納し、車内に保管しておいてください。

リサイクル券はA~D券の4つの券からなっています。それぞれの内容も把握しておきましょう。

A券

A券は預託証明書(リサイクル券)です。預託金の支払いを証明する書面で、リサイクル券番号、車台番号、車名、預託金の内訳などが記載されています。

B券

B券は使用済み自動車引取証明書です。中古車を購入した場合、販売業者が購入者に交付する証明書となります。中古車の購入者にとっては、A券と同じ扱いとなります。車の廃車手続きの際に必要です。

C券

C券は資産管理料金受領証です。リサイクル預託金は車の購入時に、販売店を通じて公益財団法人「自動車リサイクル促進センター」に預けられます。

自動車リサイクル促進センターでは、預けられたリサイクル料金を適正に管理、運用するために人件費などの資金が必要となります。その資金が資産管理料金です。

資産管理料金を自動車リサイクル促進センターが受領したことを証明する書面です。

D券

D券は料金通知書券発行者控えです。リサイクル料金の総額などが記載されており、リサイクル券を発行した業者側の控えとなります。

リサイクル料金の内訳

リサイクル料金の内訳
通常、車のリサイクルに必要な料金は「リサイクル預託金」と呼ばれますが、内訳は次の5項目に分けられます。

1.シュレッダーダスト料金

シュレッダーダストは、車を解体した際に鉄などの金属部分やリサイクル可能な部品などを取り除いた樹脂やゴムなどの不要なゴミです。

細かな破片にし、燃やして熱を発生させるのに使ったり、原材料に戻したりして処理し、最終的にかなり少ない量にまで減らします。

一連の破片ゴミやリサイクル処理にかかる費用です。

2.フロン類料金

フロン類は、車内に装備されたエアコンから冷気を発生させるために冷媒として使われています。

フロン類が大気に放出されるとオゾン層を破壊し、地球温暖化をもたらす原因となります。このフロン類を大気に放たないで高温で適正に処理し、無害化するためにかかる費用です。

3.エアバッグ類

エアバッグ類は、エアバッグやシートベルトプリテンショナーなどのことです。プリテンショナーは、衝撃を受けた際にシートベルトの緩みを失くし、乗員を座席の固定し安全を確保するための機能です。

エアバッグは適正に処理されないと爆発のリスクがあります。安全に適正に処理するのにかかる費用です。

4.情報管理料金

使用済みの車がリサイクルされる状況は、電子システムで管理されています。この電子システムの稼働を維持するためにかかる費用です。

5.資金管理料

リサイクル預託金を適正に収納し、管理運用するためにかかる費用のことです。

リサイクル券を購入するタイミングとは?

リサイクル券を購入するタイミングとは?
リサイクル預託金を支払うタイミングは、車を購入する時です。その後、車を売却することになったら売り主である元の車の所有者にリサイクル預託金は返金されます。そして、中古車を購入した新所有者が新たに返金されたリサイクル預託金を支払うことで、引き継がれていくという仕組みです。

自動車リサイクル制度は2005年から始まっているので、今中古車市場に出回っている中古車にはほぼリサイクル券は付帯されています。そして、最終的に車を廃車にする時にリサイクル預託金が使用されます。

車を手放す際に廃車となったら、リサイクル預託金は返金されません。

リサイクル券の購入にかかる費用

リサイクル預託金の金額は、車種によって変わってきます。一般的には約7,000円~18,000円となります。

金額に差が生じるのは、車を解体しリサイクル処理をする際に出るシュレッダーダストやフロン類などの量は車の大きさなどによって変わってくるからです。量が多いほど処理に費用がかかるので、リサイクル預託金は高額になります。

また、同じ車種であっても自動車メーカーによってリサイクル預託金の金額は違うので注意が必要です。

具体的には「軽自動車は約7,000円~16,000円」「普通車は約10,000円~18,000円」となっています。

「中型大型トラックは10,000円~16,000円ぐらい」「大型バスは車体も大きく座席数も多いので40,000円~65,000円ぐらい」です。

リサイクル預託金には対象外の車種もあります。二輪車やトレーラーなどの被けん引車、大型特殊自動車や小型特殊自動車、農業機械などです。

リサイクル券がなくても車の売却はできる

リサイクル券がなくても車の売却はできる
リサイクル券は車を売却する時に必要となる書類の一つです。

車購入時にリサイクル預託金を支払ったことを証明してくれるのがリサイクル券なので、重要な書面だと言えます。

リサイクル券は車が廃車になるまで使われないので、車売却時に自分が支払った分のリサイクル預託金は返金されます。そうなると、リサイクル券をもし紛失した場合は「車の売却ができないのではないか?」と思うかもしれません。

しかし、リサイクル券がなくても車の売却は可能です。リサイクル預託金を支払っているのは間違いないので、それが確認できれば問題ありません。

リサイクル券を紛失した場合の対処法

リサイクル券を紛失した場合の対処法
車を売却する時点で、必要な書類の一つであるリサイクル券がないことに気づく方もいるでしょう。「失くしたら再発行してもらえばよい!」と思われがちですが、リサイクル券は再発行することができません。

リサイクル券は、リサイクル預託金の支払いを証明する書面に過ぎないので、もし紛失しても支払いの事実が売却先に分かれば問題ないのです。

支払ったかどうかの確認は「自動車リサイクルシステム」というサイトからできます。そして支払済みを証明する画面をプリントアウトすれば、リサイクル券の代わりになります。

また、自動車の売却先の業者に依頼すれば、代わりに調べてもらえる場合もありますので、相談してみましょう。

車の売却先に確認してもらう

リサイクル券が見つからない場合、もう一度心当たりの場所をチェックしてみましょう。

紙一枚なので、ファイルの中で車検証に貼りついているケースも考えられます。車の取扱説明書に挟まっている、コンソールボックスの中に落ちているといった見落としの可能性もあります。それでも見つからないなら、紛失していると思っていいでしょう。

その場合は、車の売却先である買取業者にリサイクル預託金を支払ったことを確認してもらえるか聞いてみてください。車検証を持っていき、買取業者が調べて支払い済みの事実が分かれば返金もスムーズに行ってもらえます。

ただし、買取業者によってはそこまでのサービスを行っていない場合もあります。

自動車リサイクルシステムを利用

車の買取業者で、リサイクル預託金の支払いを確認できない場合もあります。その際は、自分でネットから確認することができます。

操作はとても簡単です。

まず、ネットで「自動車リサイクルシステム」と検索すると、サイトが見つかるのでアクセスしましょう。

サイト内の「リサイクル料金検索」というボタンをクリックし、車台番号や登録番号を入力したら検索をクリックしてください。

「リサイクル料金預託済み」という画面が出てきますので、この画面を印刷すると支払済みを証明する預託証明書になります。用紙を提出することでリサイクル券の代わりとして使えます。

車を売却するとリサイクル料金は返金される

車を売却するとリサイクル料金は返金される
リサイクル預託金は、廃車にする時のために必要な費用です。車を購入した時点で既に支払っています。

しかし、車を廃車にしないで売却し、購入者が次の車の所有者となるケースも多いでしょう。その場合、元の所有者は売却した車を手放すことになるので、支払ったリサイクル預託金は返金してもらえることになっています。

ただ、リサイクル預託金が元の車の所有者に返金されても、廃車にする場合にリサイクル預託金は必要となるので失くすことはできません。そのため、今度は新たに所有者となった中古車の購入者が、元の所有者に返金されたリサイクル預託金相当額を支払うことになるのです。

還付方法は売却先によって異なる

車のリサイクル預託金はどのように返金されるのでしょうか?それは、売却先によって違うというのが現状です。

車の買取業者を利用して売却する場合、次の所有者は業者になります。そのため、リサイクル預託金は業者から返金されることになります。

車の査定額の中にリサイクル預託金が内訳として含まれている場合が多いので、きちんと返金されてるかどうか、査定の内訳を見せてもらいましょう。また、査定額とは別にリサイクル預託金だけが返金されることもあります。

ディーラーに下取りに出した場合も、買取業者と同様の返金方法となります。

また、個人間で車を売買する場合、売却先である新たな所有者から支払ってもらうのが妥当でしょう。

車買取業者に売却した場合

車の売却先として中古車買取業者を利用した場合、次の所有者はひとまず買取業者になります。そのため、買取業者から既に支払った分のリサイクル預託金が返金されます。

リサイクル預託金の返金に関して特に何も手続きはなく、お金だけが還付されます。

返金の仕方としては、査定額に含まれる場合が多いです。売買契約書内に記載のある買取金額の内訳に注目してください。

リサイクル預託金が含まれているとの旨の記載や、金額が提示されているかきちんと確認しておきましょう。

また、中には買取額とは別にリサイクル預託金の還付を行う場合もあります。返金の仕方は業者によって異なる場合もあるので、注意が必要です。

例えば、同じ買取額でも「リサイクル預託金を含む」のか「リサイクル預託金を含まずに別で返金する」のかでは違いがあります。リサイクル預託金が別に返金されるほうが結果的に買取額が高く、得をするということになるので気を付けて明細を見るようにしましょう。

ディーラーに下取りに出した場合

今乗っている車を売却するのではなく、そのままディーラーに下取りに出すという方もいるでしょう。ディーラーで新たに車を購入し、乗り換える場合に下取りを利用することがあります。

ディーラーに下取りに出した場合でも、既に支払ったリサイクル預託金はディーラーから返金してもらえます。

この場合、リサイクル預託金は下取金額に含まれていることが多いです。ほとんどのケースでは、下取額は新車の購入額から差し引かれます。そうなると下取額にリサイクル預託金が含まれているか確認しづらいため、下取りの明細書や下取金額の内訳をきちんと見せてもらうことが大事です。

もし含まれていない場合は、担当者に確認してみてください。

個人間で売買した場合

車を個人間で売買した場合、車の購入者が次の所有者となります。

リサイクル預託金は基本的に車の所有者が支払う義務があるので、購入者に支払ってもらうことになります。ただ、予め売却額を提示する際にリサイクル預託金が含まれるか、含まれないかを伝えておかなければなりません。

含まれないとなると、買取額とは別にリサイクル預託金を相手に請求することになります。言い出しにくいかもしれませんが、請求は正当な権利なので話をしておきましょう。

もし言いにくいようなら、始めから買取額に含む形で金額を提示することをおすすめします。

廃車にするとリサイクル料金は返金されない

廃車にするとリサイクル料金は返金されない
廃車の手続きには、「一時抹消登録」と「永久抹消登録」の2つの方法があります。

一時抹消登録とは、車を解体しないで保管したり、他の人に譲渡する際に行ったりする手続きです。この場合、車の登録自体を一時的に抹消するに過ぎないので、車自体は存在するためリサイクル券は必要ありません。

永久抹消登録とは、車自体をもう使えないということで解体しスクラップするための手続きです。

車のリサイクル預託金は、最終的に車を廃車にする場合の車の解体、リサイクル処理のために使われる費用です。そのため、永久抹消登録を行った場合にのみ必要となります。

今まで乗っていた車を廃車処分にする場合、自分が支払ったリサイクル預託金は返金されないことになります。

自身が最後の所有者となった場合、車を引き取ってもらう業者にリサイクル券を渡しましょう。すると、「使用済み自動車取引証明書」を受け取れます。

リサイクル預託金は返金されませんが、車検の有効期限が残っていれば車検時に納めている「自動車重量税」が還付されます。管轄の運輸支局で必ず手続きを行いましょう。

車の売却時は税金も返金される

車の売却時は税金も返金される
車の税金のうち、自動車税は1年分を前払いする形です。毎年4月1日時点での車の所有者の元に納付書が届き、5月末までに納めることになっています。

自動車税は車の排気量によって税額が異なり、排気量が0.5ℓ増えるごとに税金も5,000円ずつ高くなっています。(軽自動車の場合は、軽自動車税なので金額は一律です)

自動車税は、車を売却すると残りの期間に応じて税金が返金されることになっています。還付金は1年の税額を12ヶ月で割り、名義変更の翌月から3月までの月数をかけるという計算により算出できます。

また、売却時のみならず抹消登録を行った場合も返金されるので、覚えておきましょう。

まとめ

①車を廃車処理する際にかかるリサイクル預託金は、車の購入時に支払い、リサイクル券を受け取ることになっている
②リサイクル預託金の金額は車種や自動車メーカーによって異なる
③リサイクル券は車売却時に必要ですが、支払済みであることを証明できれば無くても売却は可能
④リサイクル券を紛失した場合、自動車リサイクルシステムで検索すれば料金の支払いを証明できる
⑤車の売却時は支払ったリサイクル預託金は返金される
※本記事は公開時点の情報のため最新と異なる場合があります。
カータル編集部
カータル編集部
この記事は中古車の売却、査定などについての知識が豊富な私たちが執筆しています。車を少しでも高く売るコツや必要な書類、手続きに関する疑問や質問にお答えしています。

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